今回のテーマはシャンプーと頭皮のお話。
「頭皮」というキーワードが出ただけで「私には関係ない」と考える女性が多いのですが、最近女性の頭皮トラブルがとても増えています。
頭皮について詳しく知られていない事が女性の頭皮トラブルを増やす原因となっていますので、今回は「関係ない」なんて言わずにしっかりと理解しておいてください。
頭皮のトラブルといえば男性の薄毛がイメージされやすいのですが、薄毛以外のトラブルである「フケ・炎症」になると女性の方が圧倒的に多いのです。
この頭皮のトラブルが引き金となって結果的に薄毛で悩む女性が増えてきているのですが、一方で男性は薄毛以外のトラブルに悩むことが少ない。
一体なぜ、女性の頭皮のトラブルがこんなに多いのでしょう?
1番の原因はシャンプーの使用量が少ない事です。 ポンプタイプのシャンプーを1プッシュするとシャンプーが出てきますよね。 あの1回分って基準があるのをご存知ですか? 実は、シャンプーのポンプって一番短髪である男性が使用する量を想定して作られています。 女性向けの商品であっても、シャンプーは家族全員で使用する事が多いから男性の髪を基準に1プッシュの量が計算されているのです。 男性の短髪であれば1プッシュで十分ですが、女性の髪は男性の何倍もの長さになります。 こう考えたときに、女性のシャンプーが2~3プッシュではまったく足りない訳です。 平均的なミディアムの長さでも約5プッシュが必要な計算になります。
その上スタイリング剤も使っているのなら、スタイリング剤を洗い流すためのシャンプーも必要なので、これ以上の量を使わなければいけません。 これだけシャンプーの量が足りていないのに多くの女性がその事実に気がついていない理由は、ほとんどの方が髪の手触りだけでシャンプーが足りているかを判断しているから。
シャンプーをした時、「なんだか指ざわりが悪いな」と思い、シャンプーを1プッシュ足してみて、「指ざわりが良くなった」と感じるとシャンプーが十分に足りていると考えてしまいます。 ところが実際には、これでは十分な量とはいえません。
さらに1プッシュ足して、髪と指の接触感がまったく無くなるぐらいの泡が適量といえます。 ここまでしっかりと泡立ててあげるとシャンプーをしている手が泡の表面を滑るようになる。 つまり、洗っている手が髪に直接あたらないシャンプーの量が理想なのです。
しっかりシャンプーを使うことで泡がようやく頭皮に届くようになるのですが、これができていないため女性の頭皮がトラブルを抱え続けて、「薄毛」が増えてしまいました。
女性よりも男性に頭皮のトラブルが少ない理由は、髪の短い男性は十分なシャンプーを毎日使えているからなのです。
当プロジェクトではこのことを前提に2倍の泡立ちが可能な成分を研究して摩擦しないシャンプー作りをおこなっていますが、通常のシャンプーでは大量のシャンプーを使用する必要があります。
スタイリング剤の使用の有無だけでもシャンプーの必要量が変わってくるので、「髪の手触り感がなくなるぐらいがシャンプーの適量」と覚えておくと頭皮のトラブルはかなりの確率で解決していきます。
ここまでは頭皮に重点をおいてシャンプーの重要性をお話してきましたが、シャンプーは頭皮の為だけに行うのではありません。 実は髪のダメージをケアするためにも重要なのです。
ダメージケアと言えばトリートメントの仕事と思われていますが、シャンプーはトリートメントの効果を大きく左右する力を秘めています。 あなたが美しい髪でいたいと考えるなら、この秘密を知っておかなくてはいけません。
その秘密は、ヘアケアは「商品」よりも「優先順位」の方が大切という事。
例えば、世界一高額な100万円のトリートメントを使っていたとしても、シャンプーで髪の汚れをしっかりと落としていなければトリートメントがまったく浸透できません。
その結果、せっかくのトリートメントが浸透せず排水溝に流れてムダになってしまいます。
また、どんなに優れた育毛剤であっても、シャンプーで毛穴の汚れが落ちていなければ頭皮に浸透することなく蒸発していくだけです。
これだけシャンプーは大切なのですが、髪を美しくする効果が少ないためにどうしても重要視されにくい傾向にあります。 「髪を美しく変える」という視点でシャンプーを見たときその効果は低いのですが、シャンプーはその後のヘアケアを何倍にも変えるテコの力を持っているのです。
つまりシャンプーの効果が低いのではなく、シャンプーを間違えているとトリートメントのヘアケア効果は限りなく低くなってしまうということになります。
当プロジェクトがシャンプーとトリートメントのセットを推奨するのも何より使用する時の「優先順位」が大切だから。 コーティング剤やノンシリコンに反対するのも同じ理由です。
最近よく目にする「ノンシリコン」を直訳すると「シリコンは一切使っていないけど他のコーティング剤は使っています」という単なる言葉のトリック。
どんなに優秀なヘアケア商品も、シャンプーにコーティング剤が入っていたら全て無駄になってしまいます。
優秀なトリートメントやヘアエッセンスを使う前に、何よりシャンプーを見直すのが大切なのです。 このポイントをおさえることで、あなたのヘアケアは格段にレベルアップします。 よく「高価な育毛剤を買ったのにまったく効果がない」という方がいらっしゃいますが、こんな方に「シャンプーは何を使っていますか?」と尋ねるだけで簡単に答えが見つかります。 どんなに優れた育毛剤でも、シャンプーがスーパーの特売品ではまったく意味がなくなってしまうのです。 この間違いは本当に多いので、絶対に気を付けてください。 シャンプーがしっかりしていれば品質はそこそこの育毛剤であっても、効果が得られるようになってきます。
品質に関してもそうですが、シャンプーの「方法」に関しても同じ事が言えるのです。 爪を立ててゴシゴシとシャンプーする人が頭皮のトラブルに悩んで育毛剤を使う。 これではいつまでたってもプラスマイナス0の状態が続くだけ。 ゴシゴシ洗いをやめない限り、頭皮の悩みは解決できません。
その他にもシャンプーの使用量が足りてない人がヘアエッセンスを使った場合、汚れが残ったままの髪にエッセンスを使うことになります。 エッセンスは髪の汚れでまったく浸透できませんから、どんなに使っても効果を発揮できない。
このような間違いを続けている方は、どんな商品を使っても効果を実感できなくなります。 その結果、唯一評価できる商品は手触り感を優先したコーティング剤が入った商品だけになってしまうのです。 こう考えてみると、結局のところシャンプーが一番重要なヘアケアアイテムと言えるかもしれません。
髪のケアは品質も大切ですが、何よりもその優先順位を大切にするようにしてください。
さあ。 シャンプーと頭皮の話を分かりやすいように話したつもりですが、ご理解いただけましたでしょうか? 何よりもシャンプーを大切にする人が10年後も美しい髪を手にすることができます。
これらの秘密は髪だけでなくスキンケアや全身にも同じことが言えますので、しっかり理解して美に磨きをかけてくださいね。