カテゴリ一覧: プロが教える頭皮ケア

頭皮のトラブルや白髪対策はドライヤー選びが最優先

髪に白髪が見つかったら、まず一番にドライヤーの買い替えを考えてください。

髪のトラブルの9割はドライヤーの高熱によるヤケドが原因と言われますが、これは頭皮も同じ。

白髪が見つかったということは、頭皮に何らかのトラブルが起きているので、まずは使っているドライヤーを見直すのが先決なのです。

お使いのドライヤーをよく思い出してください。

ドライヤーで髪がパサつきませんか? 乾かすのに時間がかかりませんか? 手に風を当てて「熱い」と思いませんか?

ひとつでも当てはまるなら、まずはドライヤーを見直してください。

国産のドライヤーはマイナスイオンばかりに気を取られて、温度のことを一切無視しています。

これが原因で、頭皮が高熱になってしまうことが少なくありません。

白髪だけでなく、薄毛でお悩みの方も同じです。

薄毛 = 育毛剤

というイメージがありますが、これも間違い。

頭皮にあらわれたなら、育毛剤よりも先にドライヤーの温度を見直すべきなのです。

頭皮を考えた場合、おすすめはヒートケア60低温ドライヤーです。

髪と頭皮にやさしい60℃で髪を乾かすことができます。

季節の変わり目にフケ対策

季節の変わり目にフケ対策

季節の変わり目になると「フケが出るようになる」と感じる方が増えてきます。 パラパラと肩に降り積もるフケは、人に見られるととっても恥ずかしいものですよね。

この「恥ずかしい」という心理が働いてしまうために、フケは髪のトラブルの中でもちょっと変わった特徴を持っています。 頭皮のダメージより何倍も心理的なダメージの方が大きくなるのです。

分かりやすいようにあなたを例にあげて説明していきましょう。

もしもあなたの頭皮からフケが落ちてきた場合、それが季節の変わり目に起きる一時的なフケであってもあなたの心は「恥ずかしさ」で大きく動揺します。 そうして、頭の中でフケの原因をアレコレ探し始めるのです。 「先週、美容室でヘアカラーしたわ」 「そういえば4~5日前はシャンプー変えたし」 「スタイリング剤があっていないのかも・・・」 こうやってアレコレと原因を結びつけますが、だからといってフケでわざわざ病院に行きはしません。 結局、「私は○○が体質に合っていない」といった結論をつけて間違った自己診断を下してしまうのです。 こうして、間違った自己診断をおこなってしまうと頭皮のトラブルが深刻になってしまいます。

そもそもフケの原因は大きく分けて2つあります。 「乾燥」と「脂性」です。 フケは頭皮が乾燥していても、脂でジメジメしていても出るようになります。

この内、最初の「乾燥」についてはイメージが簡単でしょう。 一番多いのはシャンプーのしすぎによる乾燥です。 1日に3回以上シャンプーすると、この乾燥によるフケが出るようになってきます。 理由は頭皮から分泌されている汗や脂を必要以上に洗い流してしまうから。 ですから、シャンプーは多くても1日に2回までにしなくてはいけません。

もうひとつの原因「脂性」についてはフケと連想しにくいのですが、乾燥とは違ってフケが発生しても落ちにくいという特徴があります。 このタイプは頭皮をかいても何をしてもフケが落ちてきませんから、ほとんどの場合本人が気付きません。 ここについては後で詳しく説明しますが、脂性のフケはほとんどが自己診断による勘違いが原因で深刻になっていきます。

さらにもう1つ、非常に稀ですが「菌」が原因でフケが発生することもあります。 いわゆるカビによるフケですが、これが原因であることは非常に少ないケースです。 この場合はフケ専用のシャンプーを使用することが一番の解決策となりますが、シャンプー自体が強い殺菌力を持っているので医師の指導を受けてできるかぎり短期間の使用としなくてはいけません。 長期間使い続けると「薄毛」など他のトラブルが発生するようになります。 ここに関しては、すごく特殊な例なので今回は省略してお話します。

さあ。 ここまで、フケの原因を大きく分けてきました。 原因が理解できるとフケに対する間違いが分かりやすくなります。 フケに対する間違いは次の3つです。

1つ目の間違いは「フケがトラブルである」という考え方です。 そもそもフケとはサナギが蝶に変わるように、あなたが食べた物が細胞となってお肌に生まれ変わったもの。 お肌の役割を果たして、役割を終えるとフケとして落ちていきます。

つまり、人間が生まれて天国にいくようにお肌としての役目を1サイクル終了したのがフケだと考えることができます。 こう考えるとフケはまったく異常なことではなく自然なことだと分かりわかりますよね。 フケは単にお肌のターンオーバーなのです。

これは若い人にフケがよく見られる事からも分かります。 体の成長が活発だと不要になる細胞も多くなりますからフケがよく出るようになるのです。 体がどんどん脱皮しているからターンオーバーの結果としてフケが出ています。

同じように、季節の変わり目にフケが出てくる理由は、あなたの体が新しい季節に向けて体を変化させている時期だから。 寒い季節と戦ってきたお肌は、次の季節に備えて体を変化させようとします。 お肌はそのために脱皮しているだけですから、大量のフケでない限り心配はいりません。

まず最初のステップとして、ここが大切ですからしっかりと理解しておいてください。 少しのフケは異常ではなく、体の正常なサイクルなのです。

次に2つめの間違い。 それは頭皮を清潔にしていればフケが出ないという考えです。 最初にもお話しましたが、フケの原因は大きく分けて「乾燥」と「脂性」。 シャンプーを何度も繰り返せば、頭皮が乾燥してフケにつながりますが、反対にシャンプーしないで不潔にしていると肌から分泌された脂が頭皮にべったり残ることになります。 この状態だと、肌がどんなにターンオーバーを繰り返しても頭皮のフケは脂に引っ付いてしまい落ちてこなくなります。 本人が気付いてないだけで頭皮はフケだらけになっていますから、この状態が続くと頭皮にはフケが何層にも重なってしまいます。

このように頭皮は清潔にするからフケが出ないのではなく、不潔だからフケが出ないということがあるから判断が難しいのです。

3つ目の間違いは、質の悪いシャンプーに変えたからフケが出たという考え方です。

1日に2回までのシャンプーなのに、シャンプーを変えてすぐにフケが出る場合は2つの可能性が考えられます。 1つはアレルギー反応です。 この場合はフケだけでなく頭皮が赤くなるのですぐに分かります。

2つ目はよほど洗浄力が強い場合。

これはスーパー銭湯に行くとよく体験するのですが、スーパー銭湯に置いてあるシャンプーはコストが大きくならないように比較的品質が低くて洗浄力が強いシャンプーが置かれています。 これは、全員が何プッシュも使用するとシャンプーの詰め替えが大変だしコストも高くなってしまうから。

そのためスーパー銭湯に行った帰りや、次の日は頭皮が乾燥してフケがよく出ます。 ただし、これは1~2日だけの乾燥でフケは止まり、髪がバサバサになるのですぐに洗浄力の強いシャンプーが原因でフケが出たと分かります。

これらは短期的な問題なのですが、それよりもよっぽど問題なのはシャンプーやトリートメントに配合されているコーティング剤です。 コーティング剤は髪の表面だけでなく頭皮も包み込んでしまうので、頭皮と一緒にフケも包み込んでしまいます。 これは先ほどお話したシャンプーしない状態で頭皮にたまっていく「脂性」のフケと同じです。 こうなると頭皮は呼吸ができなくなるから、頭皮は炎症を起こしてさらにフケを出すようになります。

ところが、このフケはシャンプーで洗い流されることがありません。 頭皮を洗うはずのシャンプーにコーティング剤が配合されているので、シャンプーすればするほどフケが何重にも重なっていくのです。

フケとコーティング剤がミルフィーユのように何層にも重なっていくと、さすがに異変に気がつくはずですが、実際のところ本人はなかなか気がつきません。 なぜなら、多くの人が「最近、頭皮が脂性になってきた」と自己診断してしまうから。

コーティング剤の問題はこれだけでは終わりません。

このような方が、いつまでも同じ悩みを繰り返してしまう理由があります。 コーティング剤でフケが重なっている人がある日、髪を包み込まないシャンプーを使い始めるとどうなるでしょう? 髪を包まないノーコーティングシャンプーは油ではないから、頭皮に長い間重ねられてきたフケが一気に洗い流されます。 何重にも重なっていたフケがようやく洗い流されて頭皮は安心です。 ところが、本人はこう言います。 「このシャンプー使ったらフケが突然出てきた!なんてひどいシャンプーなの!!」 こう言って、シャンプーをごみ箱に捨てて、またコーティングするシャンプーを使い始めるのです。 頭皮をコーティングすれば、またフケはぴたっと止まります。 実際にはフケが頭皮に何層も重なっていく訳ですが、本人はこう言います。 「フケが止まった。やっぱり、このシャンプーが一番ね。」

シャンプー選びの難しさはここにあります。 使用感だけでシャンプーを選んでしまうと取り返しのつかない事になってしまうのです。

最後に付け加えておきますが、今回は大量のフケに関しての話ではないことに注意してください。 もしもフケの出る量とその期間が異常なら恥ずかしがらずに医師の診断も検討しましょう。 アレルギーなどの場合は血液検査をすることで原因が分かることもあります。

さあ。 フケの原因と間違いをお話してきました。 フケ対策の第一歩は何も知らないまま自己診断するのではなく正しい知識を持つことです。 まずは、少しのフケは人間として当然のことであると理解しましょう。

そうして、あなたの髪から実際にフケがでたとしても、無理にシャンプーでゴシゴシ洗うのはやめてください。 頭皮に傷がついたら結局、さらなるフケの原因となってしまいます。

フケが出た時は反対に頭皮を優しく丁寧に洗ってあげて、すすぎを何度も繰り返しましょう。 すすぎが少ない事がフケの原因であることが実に多いんですよ。

今回の話であなたは黒いスーツがばっちり決まる極上の美人に変身できました。 フケなんか恐れず、胸を張って町を歩きましょう!

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女性に頭皮のトラブルが多い理由

今回のテーマはシャンプーと頭皮のお話。

「頭皮」というキーワードが出ただけで「私には関係ない」と考える女性が多いのですが、最近女性の頭皮トラブルがとても増えています。

頭皮について詳しく知られていない事が女性の頭皮トラブルを増やす原因となっていますので、今回は「関係ない」なんて言わずにしっかりと理解しておいてください。

頭皮のトラブルといえば男性の薄毛がイメージされやすいのですが、薄毛以外のトラブルである「フケ・炎症」になると女性の方が圧倒的に多いのです。

この頭皮のトラブルが引き金となって結果的に薄毛で悩む女性が増えてきているのですが、一方で男性は薄毛以外のトラブルに悩むことが少ない。

一体なぜ、女性の頭皮のトラブルがこんなに多いのでしょう?

1番の原因はシャンプーの使用量が少ない事です。 ポンプタイプのシャンプーを1プッシュするとシャンプーが出てきますよね。 あの1回分って基準があるのをご存知ですか? 実は、シャンプーのポンプって一番短髪である男性が使用する量を想定して作られています。 女性向けの商品であっても、シャンプーは家族全員で使用する事が多いから男性の髪を基準に1プッシュの量が計算されているのです。 男性の短髪であれば1プッシュで十分ですが、女性の髪は男性の何倍もの長さになります。 こう考えたときに、女性のシャンプーが2~3プッシュではまったく足りない訳です。 平均的なミディアムの長さでも約5プッシュが必要な計算になります。

その上スタイリング剤も使っているのなら、スタイリング剤を洗い流すためのシャンプーも必要なので、これ以上の量を使わなければいけません。 これだけシャンプーの量が足りていないのに多くの女性がその事実に気がついていない理由は、ほとんどの方が髪の手触りだけでシャンプーが足りているかを判断しているから。

シャンプーをした時、「なんだか指ざわりが悪いな」と思い、シャンプーを1プッシュ足してみて、「指ざわりが良くなった」と感じるとシャンプーが十分に足りていると考えてしまいます。 ところが実際には、これでは十分な量とはいえません。

さらに1プッシュ足して、髪と指の接触感がまったく無くなるぐらいの泡が適量といえます。 ここまでしっかりと泡立ててあげるとシャンプーをしている手が泡の表面を滑るようになる。 つまり、洗っている手が髪に直接あたらないシャンプーの量が理想なのです。

しっかりシャンプーを使うことで泡がようやく頭皮に届くようになるのですが、これができていないため女性の頭皮がトラブルを抱え続けて、「薄毛」が増えてしまいました。

女性よりも男性に頭皮のトラブルが少ない理由は、髪の短い男性は十分なシャンプーを毎日使えているからなのです。

当プロジェクトではこのことを前提に2倍の泡立ちが可能な成分を研究して摩擦しないシャンプー作りをおこなっていますが、通常のシャンプーでは大量のシャンプーを使用する必要があります。

スタイリング剤の使用の有無だけでもシャンプーの必要量が変わってくるので、「髪の手触り感がなくなるぐらいがシャンプーの適量」と覚えておくと頭皮のトラブルはかなりの確率で解決していきます。

ここまでは頭皮に重点をおいてシャンプーの重要性をお話してきましたが、シャンプーは頭皮の為だけに行うのではありません。 実は髪のダメージをケアするためにも重要なのです。

ダメージケアと言えばトリートメントの仕事と思われていますが、シャンプーはトリートメントの効果を大きく左右する力を秘めています。 あなたが美しい髪でいたいと考えるなら、この秘密を知っておかなくてはいけません。

その秘密は、ヘアケアは「商品」よりも「優先順位」の方が大切という事。

例えば、世界一高額な100万円のトリートメントを使っていたとしても、シャンプーで髪の汚れをしっかりと落としていなければトリートメントがまったく浸透できません。

その結果、せっかくのトリートメントが浸透せず排水溝に流れてムダになってしまいます。

また、どんなに優れた育毛剤であっても、シャンプーで毛穴の汚れが落ちていなければ頭皮に浸透することなく蒸発していくだけです。

これだけシャンプーは大切なのですが、髪を美しくする効果が少ないためにどうしても重要視されにくい傾向にあります。 「髪を美しく変える」という視点でシャンプーを見たときその効果は低いのですが、シャンプーはその後のヘアケアを何倍にも変えるテコの力を持っているのです。

つまりシャンプーの効果が低いのではなく、シャンプーを間違えているとトリートメントのヘアケア効果は限りなく低くなってしまうということになります。

当プロジェクトがシャンプーとトリートメントのセットを推奨するのも何より使用する時の「優先順位」が大切だから。 コーティング剤やノンシリコンに反対するのも同じ理由です。

最近よく目にする「ノンシリコン」を直訳すると「シリコンは一切使っていないけど他のコーティング剤は使っています」という単なる言葉のトリック。

どんなに優秀なヘアケア商品も、シャンプーにコーティング剤が入っていたら全て無駄になってしまいます。

優秀なトリートメントやヘアエッセンスを使う前に、何よりシャンプーを見直すのが大切なのです。 このポイントをおさえることで、あなたのヘアケアは格段にレベルアップします。 よく「高価な育毛剤を買ったのにまったく効果がない」という方がいらっしゃいますが、こんな方に「シャンプーは何を使っていますか?」と尋ねるだけで簡単に答えが見つかります。 どんなに優れた育毛剤でも、シャンプーがスーパーの特売品ではまったく意味がなくなってしまうのです。 この間違いは本当に多いので、絶対に気を付けてください。 シャンプーがしっかりしていれば品質はそこそこの育毛剤であっても、効果が得られるようになってきます。

品質に関してもそうですが、シャンプーの「方法」に関しても同じ事が言えるのです。 爪を立ててゴシゴシとシャンプーする人が頭皮のトラブルに悩んで育毛剤を使う。 これではいつまでたってもプラスマイナス0の状態が続くだけ。 ゴシゴシ洗いをやめない限り、頭皮の悩みは解決できません。

その他にもシャンプーの使用量が足りてない人がヘアエッセンスを使った場合、汚れが残ったままの髪にエッセンスを使うことになります。 エッセンスは髪の汚れでまったく浸透できませんから、どんなに使っても効果を発揮できない。

このような間違いを続けている方は、どんな商品を使っても効果を実感できなくなります。 その結果、唯一評価できる商品は手触り感を優先したコーティング剤が入った商品だけになってしまうのです。 こう考えてみると、結局のところシャンプーが一番重要なヘアケアアイテムと言えるかもしれません。

髪のケアは品質も大切ですが、何よりもその優先順位を大切にするようにしてください。

さあ。 シャンプーと頭皮の話を分かりやすいように話したつもりですが、ご理解いただけましたでしょうか? 何よりもシャンプーを大切にする人が10年後も美しい髪を手にすることができます。

これらの秘密は髪だけでなくスキンケアや全身にも同じことが言えますので、しっかり理解して美に磨きをかけてくださいね。

1本見つけたら始める白髪対策マニュアル

今回は白髪についてお話します。 今現在、あなたの髪に白髪が1本もなければ、「今回のテーマは私に必要ない」と思われるかもしれませんね。 でも、白髪は特定の人だけに現れる病気ではありません。 年齢を重ねていくと、誰でもいつかは白髪に悩まされる日が訪れます。 まだ白髪が顔を出していない方も、すでに白髪が生えてしまった方も今からしっかりと対策を知っておきましょう。 正しい対策を知らないと、白髪から始まったトラブルは一気に「薄毛」の問題になってしまいますよ。 それでは、まずは白髪の基本から。 白髪は、ある年齢になるとポツリポツリと生え始めて、そこから本数が少しずつ増えてきます。 白髪の増え方には個人差があるのでハッキリとは言えませんが、その原因には「年齢」が大きく関係しているのです。 では、なぜ黒かった髪が白髪に変身してしまうのでしょうか?

これは髪が「白くなる理由」よりも、「なぜ黒くなるのか?」を知った方が簡単に理解できます。

そもそも髪の毛とは毛穴の中にある製造工場で作られていますが、この工場では「第1工程」と「第2工程」の2段階に分けて髪の毛が作られる。 まず第1工程で作られるのは髪の毛。 毛穴で髪が作られるのは当たり前ですが、実はこの段階でまだ髪の毛に色がついていないんです。 そのため、完成した髪は第2の工程となる塗装工場で色付けがおこなわれます。 ここであなたの髪はメラニンという色素が吹き付けてられて黒い色になる。 つまり、第一の段階で作られた髪には色が無く「白髪」の状態なのです。 こう考えるとなぜ、あなたの髪に白髪が生まれてしまうのかが理解できますね。

第一の「髪を作る工場」が正常に動いているのに、第二の「塗装工場」が何らかの理由でストップしてしまっている訳です。 黒が白に変わるのではなく、白いまま伸びてきたことになります。 これが白髪のメカニズムなのですが、大切なのは髪が白くなっても工場自体はちゃんと稼働しているという事です。 流れ作業の内、第2段階の工場が正常に稼働していないだけで髪の毛はちゃんと作られています。 このトラブルがもし、第1工程の「髪を作る工場」で起こっていたら髪の毛自体が生まれてこないので、さらに深刻な「薄毛」の問題になっていました。

さあ。 ここまでご理解いただけましたか? つまり頭皮のトラブルを分かりやすくレベルで表すとこうなります。 レベル1=白髪 レベル2=薄毛

このように、白髪はトラブルの第一段階であることが分かります。 白髪を見つけた時点で、その毛穴は何らかの問題を抱えているのですから、これ以上トラブルの原因を与えてはいけません。 もしもあなたが、白髪を見つけた時にここを理解しておかないと問題はどんどん大きくなっていきます。

例えば、あなたが髪の中から1本だけ白髪を見つけたとしましょう。 その白髪をあなたが、もしも抜いてしまったとしたら? これこそ大きな問題です。 ただでさえ、正常ではない毛穴からやっとの思いで生まれてきた髪の毛。 そんな髪をプチっと抜けば、毛穴の中にある髪を作る工場自体もすぐダメになります。 こうなると塗装工場だけなく、髪の製造工場も動かなくなって髪が生えてこなくなってしまう。 つまり、一時的な白髪対策として「白髪を抜いてしまう」と短期的に問題が解決しますが、長期的にみるといずれ薄毛のトラブルがあなたを悩ませることになる訳です。 だから白髪を1本見つけたとしても絶対に抜いてはいけません。 もし白髪を見つけたとしたら、ハサミで髪を根元からカットするようにしてください。 1~20本ぐらいの白髪なら、これが一番の対策と言えます。 そうして白髪がまた生えてきたらカットする。 ちょっと面倒ですが、これで毛穴のトラブルが深刻になる事はありません。

ところがです。 白髪が何十本になってくると1本ずつ切っている場合ではありません。 こうなるとカットするのに時間がかかるので白髪染めの方が賢い対策になってきます。

ただし、この白髪染めに関しても選び方と方法を間違えるとトラブルとなりますから気をつけてください。

あなたが白髪染めをおこなうとすれば、大きく分けて4種類のタイプがあります。

1つ目はヘアカラータイプ これは髪の中まで色を浸透させるのでムラなく染まります。 さらに色落ちも少ないため白髪をしっかりと黒色に変えることができる方法です。

2つ目はマニキュアタイプ マニキュアは髪を芯まで染めるのではなく、表面だけを色付けしていくのでどうしても黒がムラになりやすい。 さらにデメリットとして色落ちしやすいという特徴も持っています。 そのためマニキュアタイプは白髪染めではなく、紫やオレンジといった鮮やかな色をつけるのに向いたカラー方法といえる。

ここまで「ヘアカラー」と「マニキュア」の2つについてお話しましたが、この2つは特に注意が必要な白髪対策です。

もし、自宅でこれらの白髪染めをおこなっているならすぐに中止しましょう。 なぜなら化学薬品の刺激が頭皮に対してあまりに強すぎるからです。

そもそも白髪が生まれた毛穴は、すでに何らかのトラブルを抱えているとお話しましたね。 そんな頭皮に強い化学薬品を使うと白髪のトラブルがさらに深刻になるんです。 だから、これら2つの白髪染めは絶対に自分でやらないようにしてください。 必ず美容室でプロにおこなってもらうことで頭皮への刺激を最小限に抑えることができます。 ただし、プロがおこなったとしても薬品自体に問題があるので、多少の刺激は避けられないことを忘れないようにしておきましょう。

続いてここからが自宅でできる白髪染めです。

3つ目の白髪染めは部分染めタイプ これは一時的に白髪を染めるものですからシャンプーで洗い流せるのが特徴です。 マスカラタイプの商品が主流ですが、これは頭皮にとって刺激になりませんから安心して使用できます。 ただし、白髪があまりに多いと黒く塗っていくのが大変というデメリットもあります。 白髪が少なくて部分的に集中している方には、この方法がダメージも少なくてぴったりの白髪対策です。

4つ目はへナ。 自宅で白髪を染めるのであればへナが一番安心です。 ヘナは天然成分だから頭皮にベッタリついてもトラブルになりません。 その上、トリートメント効果にも優れているので使うたびに髪が美しくなっていくという大きなメリットがあるんです。 化学染料で白髪染めをするとどうしても髪が傷んでしまいますが、天然のヘナは傷むどころか髪がキレイになる。 これが合成と天然の一番の違いなのです。

ただし、へナにもデメリットがあります。

1つ目は時間がかかることです。 天然100%のヘナを使って染めるには通常でも1~2時間、初めてのヘナならもっと色が入りにくいので、半日かかる場合もあります。

2つ目のデメリットは、ヘナの後にパーマやヘアカラーができないことです。 ヘナで染めるとヘナの成分が髪に入り込んで髪の1本1本がしっかりするので、パーマがかかりにくくなったり、ヘアカラーの色が入りにくくなったりします。

このようなデメリットもありますが、頭皮がデリケートで合成染料が使えない人や、髪が傷んでしまうことを心配している方にはぜひ試してもらいたい白髪染めです。

そして、ここからが大切。 ヘナは天然100%のものを選んでください。 天然や、ヘナ配合というだけでやたら短時間で染まるものは化学物質が含まれている可能性が高いのでやめておいた方が無難です。

というのも、ヘナは1970年ごろインドから日本へ輸入されて知られるようになりましたが、染め時間がかかりすぎることで、広く浸透しませんでした。 なぜなら、通常ヘアカラーだと30分程度の染め時間ですが、ヘナだと倍以上の時間がかかってしまいます。 そのため、ほとんどの美容室からお客様が回転しないと敬遠されてしまったのです。

こうして、ヘナはごく一部の美容室やナチュラル志向の人にしか使われない白髪染めになってしまいました。 ならば、もっと早く染めることができるヘナを作ろうと誕生したのが、化学薬品の入った「合成のヘナ」なのです。

合成のヘナは染め時間が短くカラーのバリエーションも豊かなので人気が高いのですが、合成は合成。 頭皮につくとトラブルを起こしてしまいますので、自宅染めにはお勧めできません。

また、天然100%のヘナでも雑貨として販売されているものと、化粧品として販売されているものがありますが、雑貨は内容表示義務がないので成分が不明確なものもあります。 ヘナ以外のものでカサ増しをしたり、早く染めるために化学物質が入っている可能性も否定できません。

そのため、自宅でヘナ染めするなら化粧品として登録されているヘナがいいでしょう。 化粧品のヘナなら、全成分表示が義務付けられており、それに基づいて品質検査されているので安心して使用できます。 化粧品のヘナはインターネット上でも化粧品と表示してあるので見分けることは簡単です。

さあ、ここまで4つの白髪染めについてお話しました。 白髪染めといっても多くの種類があって、それぞれ最善の方法が違ってきます。 メリットとデメリットをしっかり理解して、あなたにぴったりの白髪対策を見つけてください。

白髪は抜け毛の一歩手前にある危険サインだと理解すれば白髪に対する対応が変わります。 白髪だからとあきらめるのではなく、これ以上トラブルを抱えないようしっかりと頭皮のケアをおこなうことが大切です。

白髪を抜いたことがある人はわかるでしょうが、白髪を抜いてみたら根元が黒かったということがあります。

つまり、白髪は治らない病気ではないのです。

まずは頭皮をケアをして頭皮の環境を改善してください。