髪のニオイで分かるダメージレベル
私たちは本当に多くの髪を見てきましたが、これまでに診断してきた方の累計がついに10000人を突破しました。
さすがにこれだけの髪をケアしてくると実際に髪を触るまでもなく、目の前に座ってもらっただけで髪の状態がわかるようになってきます。
髪を触ることなくダメージの状態が分かってしまうのですが極端な話、目隠ししてもダメージヘアかそうでないかまで分かるようになってくるのです。
タネもシカケもございません。
目隠ししていてもダメージが分かってしまう秘密は「ニオイ」にあります。
実は髪のニオイだけでダメージレベルが分かってしまうのです。
ニオイと一言で言っても「シャンプー後のふんわり甘い香り」から「まる1週間シャンプーしてないようなニオイ」までたくさんのニオイがありますが、髪に強いダメージを受けている人はニオイに傾向があります。
その傾向とは何か?
それは「良いニオイ」か「悪いニオイ」かの違いではなく、その強さでダメージのレベルが分かってしまうということ。
実は髪がニオイを強く出している場合って「悪臭」であっても「シャンプーの香り」であっても同じダメージヘアだからなのです。
このニオイを見分ける方法は特別な技術でも何でもありませんから、あなたにもスグ分かるようになります。
例えば街中ですれ違った人で、強いシャンプーのニオイがする人っていますよね。
しかも通り過ぎてもしばらく香りが残ってる。
このような方がいたら、かなり強烈なダメージヘアだと考えてください。
反対にヘアモデルのような方はケアがしっかりしているのでプンプンニオイを出していないし、ニオイが残りません。
一般的には髪が綺麗な人にいい香りがしそうですが、一体なぜこんな不思議なことがおこるのでしょうか?
この原因は炭と同じ理論で起こります。
炭はニオイを吸収する力があるので冷蔵庫のニオイ取りなどに使用されてきましたが、これは炭に小さな穴が無数に開いているからです。
目に見えない小さなポケット内にニオイ分子が入っていくのでニオイがなくなります。
これと同じように髪もダメージを受け続けてケアされないとキューティクルの隙間が裂けてニオイをキャッチするようになってしまうのです。
これは単にニオイをキャッチするポケットですからいいニオイも悪いニオイも関係ありません。
どんなニオイもキャッチして炭と同じように閉じ込めてしまうのです。
このように「ダメージヘア」と「炭」は似たような性質を持っているのですが、両者の違いは炭がいつまでもニオイをキャッチしたままというのに対して髪はニオイをばらまくということ。
炭は固くて柔軟性がないので一度キャッチしたニオイをいつまでもキープしますが、髪はやわらかくて柔軟なので髪が動くたびにニオイを発し続けます。
これがダメージヘアほど強いニオイを出し続ける理由。
ダメージが強ければ強いほどニオイポケットの数が多くなるので、強いニオイとなるのです。
反対に髪の状態がいい人はキューティクルの隙間が小さいからニオイをキャッチするポケットも小さい。
だからふんわり優しい香りしかしない。
もちろん髪にコロンなどの強い香りをつければ強い香りがしますが、ダメージが少ない人ほど香りが長続きしないのです。
ひとつ分かりやすい例をあげるとタバコを吸う方の髪があります。
そもそも煙草を吸う方はダメージヘアになりやすいので髪にニオイポケットができやすい傾向にあります。
ただでさえポケットが多い髪に煙のニオイが漂うから、髪には煙草のニオイがつきやすくなるんです。
一方、自分は吸わないけれど周りの人がタバコをすっているだけの方は、ポケットの数がすくないので煙草のニオイがつきにくいという違いがあります
煙草を吸う人は「煙草のニオイ+キューティクルのポケット」の組み合わせで匂いが気になるようになるわけです。
このポケットが悪さをするのはニオイだけではありません。
同じように水の分子も集めるようになるので、梅雨のように湿気が多い時期になるとポケットが水の分子をキャッチするようになります。
こうなると髪は膨張してパンパンになり、髪のクセが強くなる。
つまり髪のダメージが大きい人ほど雨の日に癖が出やすくなるということです。
さあ。
ここまでの話で髪のダメージとニオイの関係が分かりましたね。
それでは髪のキューティクルに隙間を作らないためにはどうすればいいのか?
一番簡単な対策として、トリートメントでしっかりとケアしておけば髪の隙間は小さくなっていきます。
元々キューティクルとは魚のウロコのようにならんでいるからしなやかに動き、キレイにならぶことで美しいツヤを出します。
そのため、完全に隙間がなくなることはありませんが、トリートメントによる水分ケアでポケットの量を格段に少なくすることができるのです。
また、髪のニオイが気になる方はシャンプーで清潔に保つことも大切。
キューティクルのポケットはニオイをキャッチするだけでなく、雑菌にとっても最高のマイホームとなります。
雑菌が繁殖していくと嫌なニオイの原因となりますので、ダメージの強い方はしっかりとシャンプーで洗い流すことも大切な対策となるのです。
トリートメントで髪のポケットを小さくすると同時に、シャンプーで髪を清潔にすることで嫌なニオイから解放されます。
髪のポケットが少なくなれば、髪のでこぼこがなくなっり美しいツヤ髪に変身するので、雨が降っても髪のクセに悩まされなくなるのです。
今回は髪のニオイポケットについてお話ししてきました。
髪はあなたを美しく見せるフレームとなりますが、元々「毛」とは人間の機能としてフェロモンを分散するための拡散機でもあります。
現代の女性は、あらゆる毛を剃り落としていますからフェロモンが拡散できる髪は残された毛として特に重要なのです
それなのに、あなたの髪からシャンプーの強いニオイや悪臭がでているとフェロモンがぼやけてしまいます。
髪がきれいな女性が異性にもてる理由は、フェロモンを拡散できるということも理由のひとつといわれています。
純粋なフェロモンを発し続けることも美人にとっては重要な役割ですよ。